音楽劇『精霊の守り人』観劇感想(ネタバレあり)
音楽劇『精霊の守り人』を観てきた。
日生劇場60周年記念公演ということで、年表などの掲示あり。また、ファミリーフェスティバルの一環なので、子ども向けクッションや消毒液やらが用意されてて、あちこちの装飾がとても可愛かった。
さて、本編ですが(以下の感想はクライマックスのネタバレを含みます)
原作が好きでみりおさんが好きで、演出家も良い印象を持ってたから楽しみにしてた演目だけど、正直、脚本が残念で楽しめなかった。
原作で1年弱のできごとが1ヶ月になってたり、バルサもタンダも原作と雰囲気が違ったり、かなり変更が加えられてた印象。それが対象年齢を意識したものなら、私は対象じゃなかった、ということだと思う。
でもでも、「長男が死んだので次男殺すのやめます」っていう帝のクソクソムーブを「そうか!」の一言で終わらせるのはどうかと思うよ!
どう考えても同情できない、親が子の命を狙っていたというショッキングな事柄を「お兄ちゃんが死んだから守りにきました」で終わらせて共闘シーンにしちゃうの、子供向けとして大丈夫? チャグムが王宮に戻りたくないの、当たり前なのに、そこの言及は一切なく、最後のシーンでふつうに親子再会してるの、なんの冗談かと思った。え、わたし最後だけ寝てた? そんな話してなかった気がするけど、気のせい……?
原作どうだったかなと読み直してみたけど、皇太子の死が明かされるタイミングが違うし、そもそも帝側の事情が語られないのでだいぶ印象が違った。印象って大事だと思うんですよ…
私に受け止める力がなかったんですかね。
キャストスタッフは良かったと思います。衣裳かわいかった。
余談。
「スパイファミリー」を彷彿としつつ観てたら、作曲者が同じだった。叙事的な歌詞もスパミュっぽかった。とくに冒頭の「私はバルサ」の歌。本当に、そのまま、きれいな声で「私はバルサ」と歌うからずっこけそうになった… 好みの問題です。たぶん。